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僧職系男子。

連休中の某日、このような携帯メールが飛来した。

タイトル「汐満ちくれば」
本文「片男波、といえば? ここはどこでせう?」

Kataonami_2





さて、おわかりになっただろうか。

まず「汐満ちくれば」。これは『万葉集』に収められた山部赤人の和歌「和歌の浦に潮満ち来れば潟を無み芦辺をさして鶴鳴き渡る」の冒頭部分。ということは、送られてきた写真はその歌に歌われた和歌山県の名勝付近ということになるが、周辺の有力ポイントの双璧は玉津嶋神社と紀三井寺。写真に擬宝珠が写っていることから、紀三井寺から対岸の片男波周辺を見ている、という推測が成り立つ。

こういうお茶目な抜き打ち試験をなさるから、我が師匠(お稽古行けてませんが…)、千宗屋氏(武者小路千家15代家元後嗣)は油断ならないのである……。ちなみに千さんは茶人、美術史家であると同時に、天台宗、臨済宗の僧籍もお持ちの上、幼少期のアイドル=仏像というタイヘンに複雑精妙な知的バックグラウンドを有しておられる僧職系男子。それもあって2009年4月1日発売の『BRUTUS』仏像特集では、監修を務めていただいたのだが、茶の湯のまさに「トップシーズン」である10月の連休中に特別開扉へ足を運ばれるのだから、それはもういろいろと何本も超合金製の筋金が入っておられると感服した次第。

千さんが足を運ばれた紀三井寺では現在、11世紀の一木造り、十一面観音と千手観音のWご本尊を50年に一度の特別開扉中(共に重要文化財、10月10日〜20日まで、最終開扉は2010年3月1〜10日)。仏欲が湧いてしまった方は今すぐ和歌山へダッシュするか、来春3月の最終開扉をお待ち下さい。

photo/ So-oku Sen

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